たくさんの情報を1枚に詰め込んだチラシデザイン。限られた紙面サイズを駆使して伝えるためには様々な工夫が必要です。

チラシの種類とその目的

チラシと呼ばれる広告印刷物は、折り込みチラシとして目にすることが多いかと思います。折り込みチラシはその名の通り新聞に折り込まれる印刷物が中心ですが、フリーペーパーや業界紙などに折り込まれて配布されることもあります。 直接ポストに投函される「ポスティング」や「DM」、街頭などで手渡しにより配布される「手配り」、 単色で薄い紙に印刷した「ビラ」、用途は同じですが、ポスターのように壁に貼ったりする「フライヤー」と呼ばれるものもあります。 折り込みではB4サイズが主流で、手配りやポスティングではB5、A4が多く見受けられます。 チラシの作成は企業個人を問わず一定の商品、事柄を広告することが主な目的ですが、 内容によって目的は変わります。例えば求人を目的にしたり、イベントの集客を目的にしたり、会員を集めたりと目的も多岐に渡ります。近年では目的を達成するためにメデイアミックスも必要になってきています。サイトのURLや SNSのアカウントなど他媒体への導線を掲載するケースも増えてきました。

ターゲット設定と効果

チラシ作成にはターゲットの設定とそれに合わせたデザインが重要です。用途により、ターゲット設定は変わります。例えば住宅展示場の場合は 30〜40代のファミリー層向けのデザインや構成になり、子供写真スタジオのような業種の場合20代後半〜30代の主婦に好まれそうなデザイン構成や価格構成になります。業種、業態に合わせたターゲットを想定し、そのターゲットへ向けたデザイン、価格、構成をしていかなくてはなりません。 チラシの効果とは、「消費者への企画意図が届いたか」を意味します。 チラシは手元に残る媒体です。 テレビやラジオ、看板などは興味を喚起する媒体であって詳細を伝える媒体ではありません。 チラシの効果は内容の精査、デザインの善し悪し、配布方法によって変わってきます。 購入の販促をするのであれば、 この商品を購入すればどのようなメリットがあり、どれだけ得をするのかということが届かなければ効果的だと言うことはできないでしょう。 効果の有無の判断材料として問い合わせの数や来店数、 特典の持参率で測ることもできます。

基本構成と読まれるコツ

チラシデザインの紙面の基本構成にはA面とB面があります。タイトル日付やメイン商品が載る面をA面とし、詳しい内容をB面とするのが一般的です。基本的には横書きの場合、左から右へ文字が流れるため、重要な事項は左に置き、落とし込みの内容を右下へ配置するというセオリーがあります。縦書きの場合はその逆になります。 片面での表現をする場合、上下に分けるなどして、レイアウトを行います。縦書きを使用するか、横書きを使用するかは、ターゲットによって変わってきます。また、写真を大きく扱うかタイトルを大きく扱うかで表現方法が変わるため、基本的なパターンも目的やターゲットに合わせて変化させる必要があります。そして、読んでもらうためには商品自体のセールスポイントや特徴の説明、各項目ごとの色分けなどの工夫が大切です。説明用の記事がある場合は、その特徴を拡大した写真を使うなど、ビジュアル的な気遣いの必要があります。簡単に捨てられないためには、チラシ自体に価値を持たせることも有効です。大量の広告の中で、手に取り、読んで保存までしてもらうには細かい工夫が必要不可欠となります。

まとめ

以上が作成する際の留意点となります。ターゲットを定め一貫性のある広告印刷物を作成していくことは企業のブランドのイメージと直結しています。伝えたい情報が整理された広告印刷を作成すれば必ず人の視線と興味を勝ちとることができます。そして同一のレイアウト構成などで一貫した作成配布を一年以上すれば、企業や商品名を読まなくてもビジュアルのみで理解してもらえるほどのものに変わります。この文章が広告作成の一助となりましたら幸いです。