
美容室のイメージを一目で伝える、ミニマルデザインチラシの制作事例
今回は、美容室の個性と情報をコンパクトにまとめた、シンプルかつ視認性の高いチラシ制作の事例をご紹介します。
「情報量は必要最低限に、けれどしっかり伝わるようにしたい」というご要望に応えるために、配色・イラスト・文字レイアウトを徹底的に吟味しながら仕上げました。美容室という業種がひと目でわかるビジュアルと、来店につながる情報の整理を両立させた、ミニマルデザインの好例です。
デザインの方向性:あえて「シンプル」を突き詰める
本案件では、過剰な装飾を避け、「目に留まりやすく、かつおしゃれに見えるチラシを作りたい」というご依頼をいただきました。特に重視したのは以下の3点です:
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ターゲット層に“今風の感覚”を与えること
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紙面に余白を持たせて、洗練された印象を演出すること
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店舗情報・料金などの基本情報をしっかり伝えること
多くのチラシでは、価格、サービス内容、写真、地図など情報が密に並びますが、今回のようなビジュアル主導型のアプローチは、デザイン性の高い美容室に特にマッチする表現手法です。
視線を引きつけるカラーとイラストの選定
黄色ベースの配色で“元気さ”と“目立ちやすさ”を両立
ベースカラーには、ビビッドな印象の強いイエローを採用。イエローは「活気」「明るさ」「好奇心」を想起させるカラーであり、若年層を中心に好感を得やすい色でもあります。また、ポストに入ったとき・街頭で受け取ったときにも目に入りやすく、視認性の高さが期待できます。
ハサミのイラストで「美容室」であることを直感的に伝える
文字や写真を使わずに、イラストのみで業種を表現できる点もポイントです。
今回は、クラシックなハサミの線画イラストを大きく左側に配置。装飾的すぎず、手描き感を残すことで親しみと個性を演出しています。店舗名と組み合わせて掲載することで、「FELLOWS=美容室」と印象づけるブランディング効果も期待できます。
レイアウトの工夫:シンプルだけど必要な情報はしっかりと
カット・カラー・パーマ料金は下部に明記
紙面全体がビジュアル重視の構成である一方で、来店時に最も気になる「料金」はしっかりと記載。カット ¥3,990/カラー ¥6,400/パーマ&カット ¥8,500というように、主要メニューの価格が明快にわかるようになっています。
これにより、興味を持った人が「いくらかかるのか」→「予約してみようかな」と、行動に移す導線が自然に設計されています。
予約先と営業時間もわかりやすく
電話番号、営業時間(10:00〜20:00)、定休日(月曜日・日曜日)といった店舗情報も、フォントサイズ・配置を工夫することで、視認性と読みやすさを両立。過度に目立たせすぎず、それでもしっかり伝わる絶妙なバランスです。
また、QRコードの掲載により、スマートフォンでのアクセスやSNSチェックも容易になっており、紙からデジタルへの導線もしっかり意識されています。
ミニマルデザインだからこそ生きるブランド価値
美容室という業種では、デザイン性や空間の雰囲気が集客の鍵になります。そのため、広告媒体においても「どんな空間なのか」が間接的に伝わることが重要です。
本チラシでは、写真や長い説明を用いずとも、“洗練された大人のおしゃれ感”や“遊び心のある自由なスタイル”といったイメージが自然に伝わります。
特に、ブランドとしてすでに一定の認知がある店舗や、固定客を多く持つ地域密着型のサロンでは、こうした情報より印象重視のデザインが有効な戦略となります。
今回の制作で重視したポイントまとめ
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色使いの効果:黄色で明るく目立ち、視認性を確保
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イラストのシンボル性:写真がなくても業種が伝わる
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情報の整理:最低限の情報で最大限の効果を引き出す構成
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余白の設計:読みやすく、印象に残るビジュアルレイアウト
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印刷媒体としての強さ:手に取ったときの第一印象で興味を引く力
このように、シンプルな中にも多くの工夫を詰め込んだチラシデザインは、美容室に限らず、カフェや雑貨店など“雰囲気”を大切にした業種にも応用が可能です。
「情報をたくさん入れすぎず、でも伝わるチラシを作りたい」とお考えの方は、ぜひこのようなアプローチをご検討ください。